貧血時の血液検査|数値の見方と6つのポイント

貧血検査

貧血に悩まされている方にとって血液検査の数値は気になる所ですが、数値の見方がイマイチわからないという方も多いのではないでしょうか?

今回は貧血を改善するためにも重要なポイントである数値の見方についてまとめてみました。

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1:貧血の種類

一言で貧血と言っても様々な種類があります。まずは貧血の種類を知っておきましょう。

☆鉄欠乏症貧血

貧血の中でも最も多い鉄欠乏症貧血は、ヘモグロビンを作るのに必要な鉄分が不足して十分に作られない事が原因で起こる貧血症状です。

胃腸潰瘍、悪性腫瘍、痔などの体内出血が原因となりますが、成長期や月経、妊娠なども原因になります。

☆巨赤芽球貧血

ビタミンBと葉酸の不足が原因で起こる貧血です。

赤血球が作られる時に栄養不足だと、細胞分裂がうまくいかずに巨大化し、赤血球の前身である赤芽玉の巨大なモノが作られます。巨大化したために赤血球になる為の熟成がされず、赤血球になる前に壊れてしまいます。

手足のしびれ、舌の赤みや痛みを伴う萎縮、軽い黄だんなどの症状がみられます。

☆溶血性貧血

何らかの原因によって赤血球がもろくなり、血液の生産が追い付かなくなるのが原因で起こる貧血です。

☆再生不良性貧血

血液を作っている骨髄に障害が発生して、血液生産量が減り赤血球が十分に作られなくなる事が原因で起こる貧血です。白血球や血小板も減ってしまうので、細菌の感染や出血が起こりやすくなるという症状が見られます。

ハッキリした原因は不明ですが、放射線や化学物質、薬物が原因になる事も考えられているようです。

☆続発性貧血

癌、リウマチ、寄生虫、心臓、肺、腎臓、肝臓の病気が原因で起こる貧血です。妊娠による貧血もこれに含まれます。

2:検査方法と基準値

腕などの静脈から2~3mlの血液を採取して、赤血球の数やヘモグロビンの量などを調べます。

貧血の目安となる基準値は、ヘモグロビン濃度が血液1dl中に男性は14g以下、女性は12g以下で、男女の差がなくなる高齢者の場合は11g以下が貧血と診断されます。

貧血と言っても軽いモノから重傷まであるので、詳しく知りたい場合はヘマトクリットや網赤血球などの検査も行うのがおすすめです。

3:赤血球数(RBC)

赤血球の数値が多い場合は多血症や血液濃縮、少ない場合は貧血が疑われます。

基準値は男性:450~600万個/㎜3・女性:400~500万個/mm3です。生理による出血の増加や、鉄分不足が原因で数値が低くなる場合もあります。

4:ヘモグロビン濃度(Hb)

ヘモグロビンの成分である鉄が不足したり、ヘムを作る能力が低下すると数値が低下します。一般的には赤血球の増加に伴って見られる事が多いです。

基準値は男性:14~18g/dl・女性:12から16g/dlで、減りすぎている場合は鉄欠乏症貧血、悪性貧血、溶血性貧血が疑われるので精密検査をするのがおすすめです。

5:ヘマトクリット値(Ht)

血液中にある赤血球の割合を表します。

基準値は男性:41~51%・女性:37~46%です。減りすぎている場合は貧血、増えすぎている場合は熱中症などによる脱水症状、多血症が疑われます。

6:貧血を予防するには

放っておくと深刻な病気にもつながりかねない貧血ですが、予防するには生活習慣の見直しが一番の方法です。

バランスの良い食事は当然ですが、特に貧血の場合には毎日失われていく鉄分を食事から摂る必要があり、他にもヘモグロビンの材料になるタンパク質、鉄の吸収を高めるビタミンCも必須でしょう。

鉄は発汗によっても失われるので注意が必要です。食事で気を付けるのはもちろんですが、朝食を抜いたり無理なダイエットをするのは避けましょう。

食生活以外の原因も注意する必要があります。例えば潰瘍や痔が原因で貧血症状が表れる事もありますし、肝硬変、血液人工透析、異の切除なども原因になります。

少しでも普段との違いを感じた場合は、早めに血液検査を受けるのも予防策になりますよ。

 まとめ

血液検査は、定期的に受ける事で自分の身体の事が理解できるようになります。

とくに女性の場合は貧血症状が出ている場合も多く、さらに自覚がないのも特徴ですね。面倒だったり、数値の見方が難しかったりという難点はありますが、健康のためにも血液検査は定期的にする習慣を付けるのがおすすめですよ。

慣れてくれば数値を一瞬見ただけで身体の調子がわかるようになるでしょう。

 

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